第84章 守りたいもの
「バスケットボール部で今"キセキの世代"と呼ばれている5人の生徒
彼らを今後何があっても試合に出しなさい」
…ん?ああ、コーチが監督になりたての時に言われるやつか
多分あれだよな。新しい監督になったけど伝わってるか微妙だから一応だろうな
『なんでですか?』
「強豪として名高いバスケ部の長い歴史の中ぇも彼らの存在は別格だ
世間ではもはやヒーロー扱いと言っていい
ヒーローの活躍は我が校にとってもよい宣伝になる
しかも彼らは入部して未だ負けなしだそうじゃないか
そのまま、勝たせ続けてくれればいい」
『それは、特別扱いですよね』
「何があっても。と言っただろう
特別扱いしろと言ったんだ」
『え、嫌ですけど』
特別扱いなんて理事長からの命令だからってそんなことやらないからね
だってキセキ達を守りたいのにそんなことしてどうすんだ。だよね
「…だから言っただろう
何があっても。と」
『だから却下します
バスケ部の監督は私なので、その日出す選手は私が決めます』
「…#NAME2#くんと、言ったかな?」
『はい』
「私なら君を退学にしてやることもできるのだが」
『…』