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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第7章 遊園地





『いや確かにさ、乗るとは言ったけど』

「けど?」

『なんで先頭?』

「前の方が楽しそうだからに決まってんだろ」


なぜ青峰と並んで先頭に座っているのか分からない。後ろにはさつきと紫原、さらに後ろに征十郎と緑間が座っている

緑間の顔色が悪いような気もするがそんな心配はしてられない


「いってらっしゃーい!」


陽気なスタッフの声とともに動き出す

コースターはしばらく平面を走った後ゆっくりと登り始め、いつ落ちるか分からない状況に心臓がバクバクと動く


『ひ、』


一番上まで登ったところでレールがなくなる。下に落ちるのだと理解した瞬間に真っ逆さまに落ちていく

隣の青峰は大変楽しそうに笑っているが、笑う余裕も腕を上げる余裕もない

ぶんぶん振り回された後、降車場に来る時にはすでに世界も脳みそも回っているんじゃないかというくらいグロッキーになっていた


『…クレープ出てきそう』

「おいおい大丈夫かよー」

「名前ちゃん、歩ける?」

『歩けはする』


コースターから降りて歩こうとすると真っすぐ歩けず壁にぶつかる

それを見た紫原が「しょーがないなー」と軽々米俵を持つように抱えた。何を?あたしを


『紫原!歩けるって!』

「歩けてないしー」

「他の人にも迷惑になる。運んでもらえ」

『はい』


征十郎からの指示により大人しく運んでもらい、ベンチに降ろされる。世界は回らなくなったが浮遊感が体に残り少し気持ち悪い

彼らは大丈夫なのかと見るが、あたしほどコースターにやられている人はいないようだった


「なかなか面白かったね」

「だろ赤司、次コーヒーカップ乗ろうぜ」

『休憩がほしいんだけど?』

「じゃあここいこーよ、R12指定のグロ屋敷」

「年齢制限ギリギリだね…?」

「おお、おもしろそうだな」

「脱出出来たら賞品もらえるんだって!お菓子かな~」


青峰の声が若干上擦っているが、彼らは気づいていないのだろうか

否定する人物はいないようなので向かうと血糊まみれになっているお姉さんが待っていた。大変だろうにとちょっと引きながら入場する

屋敷の中に入ると人体の中身がゴロゴロ床に転がり、壁という壁に血糊がついていた






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