第79章 体育祭しましょ
『はぁ~…』
人が居なさそうな場所に着き、長い溜め息を吐く
心臓は走ったからなのか、それとも虹村先輩のせいなのか分からないが、とてもドキドキしていた
「あ"?#NAME2#じゃねーか
よっ」
『…灰崎、久しぶり』
「虹村サンの告白聞いたけどよー…」
『それ禁句ね』
「お前のこと奪えば、キセキの世代も虹村サンも、どんな表情すんかなぁ」
そう言ってあたしの顎をとり、唇を近付けてくる灰崎
…あ、こいつ奪うのが好きなんだっけ
『灰崎じゃ、奪えないでしょ』
「…あ?」
『別にあたしが悲しむのは良いけどさ、周りが悲しみことをするのはやめてよね
それにもう1回言うよ、灰崎じゃあたしを奪えない』
「んだとっ!」
『殴りたかったら殴ればいい
それだけあたしが、憎いならね』
灰崎にじゃ、と手を振り落ち着いた心臓と共に本部のテントを目指す
午後から生徒会の仕事なんだよなー…まあいいか
何か言われたらスルーしよ
「…ったく、確かにお前は奪えねぇよ
だって…」
灰崎が何か呟いた気がしたが、残念ながらそれは風のせいで聞こえなかった
ーお前に惚れてんだからな