第79章 体育祭しましょ
「できたッス!」
『片側が…重い』
「そりゃサイドポニーッスから、当たり前ッスよ」
『まあいいや
これ崩れやすいらしいけど、大丈夫?』
「大丈夫ッス
崩れにくいやり方も調べてきたんスから」
『じゃ、信じとく』
結んでいるのにお腹あたりまである髪に重さを感じつつ、指先でくるくるといじる
「#NAME1#っちの髪、キレイなオレンジ色になっちゃったッスね
目もキレイなグラデーションッスし」
『それみんなから言われるんだよね…
しかも、体調管理の眼的なの使うと眼の色変わるらしい』
「そうなんスか?」
『うん
この間さつきから教えてもらった』
「俺も見てみたいッス!」
『んー…オッケ』
少し眼に意識を集中させて、涼太を見る
悪い場所、体温、精神状態など、今まで出てこなかったものまで出てきて驚いた
だけど、悪い場所はないようでその情報だけがスッと消えた
「黄緑、ッスね」
『…黄緑?
また中途半端な…』
「でも今はやっぱピンクから黄色のグラデーションッスね」
『…へぇ』
少し自分がどこの立ち位置に入るのか考えながら、また自分の髪をくるくるといじる
あ、髪のことで思い出したけど、涼太にお礼言ってない…よね
『涼太』
「なんスか?」
『髪、ありがと』
「#NAME1#っちなら、いつでも結んであげるッスよ!」
ニコりと笑った涼太の顔は少し赤く、どこか清々しかった