第79章 体育祭しましょ
「やっぱ#NAME1#っちの髪サラサラッス!」
『…今年もか』
「だって#NAME1#っち髪結んでないんスもん」
『まあ…邪魔になるから、結んでもらって助かるんだけどね』
「…#NAME1#っちがデレたッス!」
『ちがうし』
去年とは違いわざわざ準備してきたのか、くしやゴム、ヘアピンを数本持っている涼太
場所も去年と違い、段差がある場所なのであたしはそこに座っているだけだ
「今年は事前に髪型決めてきたんで、任せて欲しいッス!」
『すでに任せてるわ』
「そういう意味じゃないんスけど…まあいいッス」
あたしの髪にくしを通していき、サラサラなのをもっとサラサラにしていく
その手際の良さに、少し感心しつつ目を閉じる
『暑い…』
「そりゃ髪下ろしてれば暑いッスよ」
『結ぶの面倒だし、すぐ崩れちゃうから簡単なのしかできないよ』
もう髪切っちゃおうかなぁ…と腰まである髪を見る
…いや自分で伸ばしたんだけども本当に長いな
それに、オレンジ色が未だに慣れない…
『…やっぱ髪、切ろうかなぁ』
「し、失恋でもしたんスか!?」
『…違うんだけど
さすがに伸ばしすぎたかなぁって』
「び、ビックリしたッス…」
あたしの髪をまとめながら溜め息を吐く涼太
髪を切る=失恋したなんて式は頼むからやめて欲しい