第43章 百人一首大会
「おう!終わったのか」
「どっちが勝ったんスかー?」
「お菓子持ってるし名前ちんじゃなーい?」
『残念征十郎。でもこのお菓子あげる』
「やった~」
「優勝賞品なんだったんだ?」
「商店街の商品券」
「お、じゃあバッシュ買おうぜバッシュ」
「…青峰君、バスケのことになると目が輝きますよね」
「あったりめーだろ!」
一度冷めていた目が嘘のように楽しそうに笑う大輝に笑いながら、前にコーチと征十郎と会話したことを思い出す
話をするのは年明けの予定だったが、ここにいるのはほとんどスタメンだ。先に話しておいてもいいだろう
『じゃあバスケに絡んだ内容すべて目を輝かせるってことかな?征十郎、例の』
「ああ、冬休みが明ければ3学期で2年生が終わることは分かっているな
そこで学年末試験で一定の点数を取れなかったレギュラーは、罰を与えようと思っている」
「は!?」
「なんスかそれ!」
『大丈夫だよ。主要5科目の点数が赤点じゃなければいいだけだから』
「特に青峰と黄瀬だ。しっかり勉強しろ」
「さつきのノート見りゃなんとかなんだろ」
「たまには自力で勉強するべきなのだよ」
その時大輝の目は輝くどころかむしろ死んだ魚の目をしていた
「まあ今はいい。3on3でもしようか」
「そうですね。やりましょう」
「今日くらい勉強忘れたいっス!」
『いつも忘れてるでしょ』
新年早々そんな彼らと日が暮れるまでバスケをする彼らをさつきと話をしながら待つ
元旦早々疲れてしまったが良い1年になりそうだと勝手に推測し、良い1日を過ごした