第75章 仲直りしてね
休憩時間終了後、テツヤは監督に頼みごとをしていた
…ずいぶんと、良い顔になったじゃないか
「後半…僕にいかせてもらえませんか?」
「うっわ珍しー
黒子っちからあんなこと言うなんて」
「というか、初めてなのだよ」
「…フム
わかった。行ってこい」
『頑張ってね、テツヤ』
「はい。頑張ります」
「それと青峰
4ファウルだが、あえて出てもらうぞ
後半開始から攻める」
「準備はいいね
行こうか」
「はい」
「おう」
出てきたテツヤを見て観客はどよめいている
…まあ、あんな弱そうなのが行けば当然か(誉め言葉)
「はぁ…!?
あんなんがユニ着てんのかよ?」
「しきも4Fの奴まで出してくるなんて… 即退場でベンチに返してやる」
「1つ忠告しておこう
ここからはもうそうそうファウルをとれるなど思わない方がいい
全力で守ることを勧めるよ」
「「あ?」」
その瞬間、征十郎からのパスのルートを変えて紫原の方へとボールが渡る
そして最終的に、紫原はダンクだ
『なっ…なんだ。今のはっ…!?』
『何が起きたー!?』
『うおお、また決まったー!!』
『帝光、後半開始から突如猛攻ー!!』
『あっという間に逆転ー!!』
「調子は戻ったようだな
青峰と何かあったのか?」
「…いいえ…けど
ウジウジ悩むのはあとにします
まず全力でこの試合に勝って、細かいことは終わってから教えます」
「やっと、らしくなったようだな」
そう言った緑間の口元には、綺麗な笑みが浮かんでいた