第42章 冬休み
「あ、オレ中吉っス」
「オレ小吉だわ」
「私もきーちゃんと同じで中吉」
「オレは吉だね」
『あたし末吉』
「オレも吉~」
おみくじの結果をそれぞれが述べていく。大吉よりも吉の方がおみくじ的にはいいという説もあるので征十郎の結果にはさすがとしか言いようがない
唯一テツヤが結果を見て固まっているので悪い結果だったのかと心配になる
『テツヤは何だった?』
「…末半吉、です」
「…そんな結果あるんスか?」
「初めて聞いた~」
『とりあえず、おみくじ結びに行く?』
「そうします」
テツヤのおみくじが良いのか悪いのかが分からないのでとりあえずみんなで結びに行くと、唯一まだ揃っていない緑色の髪が目に入る
「ミドリン!」
「…お前たち」
「緑間っち!あけおめ!」
「明けましておめでとう」
「明けましておめでとうございます。緑間君も結びに来ていると言うことは良くなかったんですか?」
「…凶なのだよ」
「凶?すげえな」
「利き手とは逆の手でおみくじを結ぶと凶が吉に変わると言われている。そのため結んでいるところなのだよ
だが…」
「ミドちん不器用だもんね~」
『ちょっと、少しはオブラートに包んであげてよ』
どのくらい格闘しているのか分からない緑間へと近づき、利き手とは逆の手でおみくじを結ぶのを手伝う
ただ引っ張っただけだが、無事に結べたそれをみて緑間はこちらを見る
『これで吉なったんでしょ?幸せ、半分こね』
「…礼を言うのだよ」
緑間に笑って見せると彼も珍しく笑ってくれる
良かったと思いながら振り返といつの間に買ってきたのか分からないが、ファンシーなキャラクターの綿あめの袋と綿あめを両手に持つ紫原が目に入った