第42章 冬休み
『明日から正月休みに入ります。次の部活は4日から!ゆっくり休んでね!』
「その間もそれぞれ自主練習することをおすすめするよ。休んでもいいが、後悔するのは自分だからね」
『征十郎、みんなビビってるから』
「…ああ」
『じゃああと真田コーチ』
「ああ。これで練習を終了する。休みの間羽目を外し過ぎないように、以上」
「「「お疲れ様でした!」」」
解散したが明日から部活がないからかみんな元気いっぱいだ
帰り支度をしようかとノート類をまとめていると後ろから体に何かが巻き付き衝撃が走る
「名前っち!」
『涼太…急に抱きつくなって』
「名前っちと会えなくなるなんて…オレ悲しいっス!」
『ほぼ1週間じゃん。夏休みより短いんだから我慢して』
「夏休みは部活で会えたじゃないっスか!」
『いや1年の夏休みは涼太部活入ってなかったよね?』
「あれは何て言うか…とりあえず嫌なんス!」
『えー…』
「何々~?黄瀬ちん何駄々こねてんのー?」
「名前っちと会えないのが悲しいんス!」
「それはオレも悲しいかも~」
『…かもって何?』
屈んで抜けようとするが涼太の腕が意外にも強く抜け出せず困っていると、紫原が助け出してくれたのでなんとかなった
「もうオレ、名前っちの家に泊まりたいっス!」
『迷惑』
「じゃあ毎日オレとデートっス!」
『無理』
「なんでっスか!」
「オレもそれはないと思うわ~」
『ほら、紫原も言ってるじゃん』
「紫原っち!お菓子あげるからこっちについてほしいっス!」
「名前ちんから奪ったからいらな~い」
『いつのまにお菓子を!あとで食べようと思ったのに!』
さつきからもらった既製品のお菓子は紫原に撮られてしまったので、全部取られたかとポケットを探っていると唯一奪われなかったのかチョコレートが1粒残っていた
体温で少し溶けかかっているが食べれないほどじゃない。口に入れると部活終わりの疲れた体に甘さが染み渡る