第72章 カナヅチについて
「#NAME1#さん!」
『テ、ツヤ』
「無事で良かったです」
安堵の溜め息を吐くテツヤを視界に入れながら後ろに手をついて起き上がる
だけどもなぜか足が痛くて、顔を歪めた
『た、助けに行ったのに、助けられちゃったね』
「でも#NAME1#さんが来なかったら、僕は溺れてましたね」
『じゃあ、助け合いだね』
「そうですね」
フッと微笑むテツヤの顔が綺麗で見惚れているとキョトンとした顔でこちらを見返してきた
しかしそのあと、ボッと顔を赤くして慌てる様子を見せた
『…どうしたのテツヤ』
「#NAME1#さんに、謝らなきゃいけないことがあるんです」
『うん』
「さっき#NAME1#さんを抱えて海から上がったら息をしてなくて…」
『…うん』
「人口呼吸を、したんです」
『…おう、テツヤの顔が赤い理由が分かったよ』
「すみません…」
ペコリと頭を下げ謝るテツヤ
その姿がシュンとしていて可愛く感じたが、さすがにそこで髪を撫でるわけにはいかないので我慢する