第72章 カナヅチについて
しばらくすると征十郎と涼太がナンパされていて、その様子を見ながら感想を心の中で述べていた
...あいつらモテるな
ふと気付くと周りに人がたくさんいた、意識しないと人とぶつかってしまうほどにだ
『...あれ、テツヤ?』
ふと気付くとテツヤがいなくなっていて、キョロキョロと探す
少し経つと、海の少し深めのところにテツヤが溺れかけているのを見つける
それに急いで駆け寄って、テツヤの腕を掴む
『テツヤ!』
「…#NAME1#、さん!」
『テツヤ泳げるんじゃなかったの!?』
「先ほど人とぶつかってしまって…その時に転んでしまい波にさらわれて、足をつりました」
『…別の意味ですごいな』
「それより、#NAME1#さんこんな深いところ来て大丈夫なんですか?」
『あ』
意識した瞬間に沈んでいく体
気づくと水の中にテツヤと居て、テツヤが驚いた顔をしていた
喋ろうと口を開けると空気しか出てこなくて焦る自分が居た
『…』
「!」
一か八かでテツヤの足を目を集中させて見て、足がつったときの対処法をしてみる
そうすると目で見ると異常があったテツヤの足が大丈夫に何もなくなったため、上手くいったんだと確信を持つ
『(息が…続かない)』
薄れていく意識の中、テツヤはそっとあたしを抱き抱えて泳ぎ出すのが見えた