第6章 帝光祭
「はい!お疲れ様でした1番乗りです!
では最後はまた2人3脚でゴールに向かって下さい」
微妙な雰囲気のまま迷路から出るとクイズ研の女の人が待ち構えていた
最初と同じバンドを受け取った彼は再び足首を結ぶ
「きつくないかい?」
『大丈夫だよ、行こ』
再び彼が持ち上げようとするが、ぶっちぎりの1位ではなかろうかと思い断り普通の2人3脚で進む
トラップがある地面を避けつつ走り、見事1位でゴールテープを切った
「ゴール!おめでとうございまーす!」
過去最速でゴールしたらしく、クイズ研の顔が険しくなっていた
征十郎が優勝商品を取りに行っている間に残りのペアの様子を見るがどのペアも本当に戻ってこない
どうしようと思っていると、先に賞品を持った征十郎が戻ってきてしまう
『お帰り、優勝商品なんだったー?』
「遊園地入園券5名様までだが」
『そこペアじゃないんだね?』
なんの為のペアだったんだと思うが行ける人数が多いに越したことはない。1人1人思い浮かべ人数を数える
『よし行こう。あたしとさつきと征十郎、青峰と緑間と紫原で!』
「それでは1人多い」
『その1人分を割り勘でどう?』
「…わかった。次の練習の後に話してみよう」
『そうしよ!』
ちなみにそのあとに行ったクラスの劇は黄瀬の王子様をやるということで話題を呼び大盛況だったらしい
あたしはクイズで疲れて見に行かなかったが劇の片付けをし、初めての帝光中学学園祭は無事に終了した