第69章 最後は花火で
「私、そろそろ帰らないと…門限が…」
「さっちん、帰っちゃうの?」
「確かに女子が外に出歩いていい時間ではないのだよ」
「えーっ、緑間っち、頭固いッスよー!
夏休みぐらい、いいじゃないスか。明日からまた部活で忙しいんだし」
「でも、桃井さんのご家族に心配をかけては…」
「それなら#NAME1#っちはどうなるんスか!」
『あ、あたし?』
急に話題がさつきからあたしへと変わり少しびっくりする
『あたしの家なら大丈夫だよ
征十郎の信頼が絶大だから』
「赤司っちすごいッスね」
「…黄瀬、携帯を持っているな?」
「へ?ああ、もちろん」
「青峰、やるべきことはわかってるよな?」
「はぁ?なんだよ、それ」
「せっかくここまで待ったんだ
計画を潰すのはしのびないじゃないか」
「…ったく、しょうがねぇなあ
ほれ」
涼太から携帯を奪い、さつきに差し出す大輝
…ツンデレにも程があるわ
「青峰くん?」
「家に電話しろよ
んで、帰りが遅くなるけど、俺が家まで送るっつっとけ」
「…いいの?」
「いいから早くかけろ」
さつきは大輝の声を聞いて急いで家へと電話をかけて、目をつぶった
その顔は期待に満ち溢れていて、見ているこちらまで笑顔になるものだった