第68章 答えあわせを
「黒子っち~!いないんスおっと!
…あれ、#NAME1#っち?」
『涼太、ありがとう』
「黒ちーん?」
「黄瀬くん!紫原くん!」
「あ、黒子っち!……はぁ!?」
「うわぁ、変なの来たー」
「紫原くん!パスです!」
テツヤは紫原にくまのぬいぐるみを投げ渡す、それを紫原は受け取ると涼太へと渡した
…逃げなきゃ
「は?なんで?」
「逃げて下さい!」
「はぁ!?」
「きーちゃん、ムッくんと#NAME1#と一緒に逃げて!」
「#NAME1#っち、走れるッスか?」
『走れるけど…下駄が』
「紫っち、#NAME1#っちの下駄拾ってほしいッス!
あと#NAME1#っちは、このぬいぐるみ持ってて!
それじゃ、失礼するッス!」
『!』
そう言ってあたしのことを横抱きこと、お姫様抱っこをする涼太
恐らく下駄履く時間を勿体ないと考えたのだろう
でもハズい
「え~走るのー?」
『りょ、涼太!』
「しっかり捕まってないと落ちるッスよ!」
『ええ!?あ、うん!』
すっと涼太の首に両腕を回す
ぬいぐるみはあたしの手にしっかり掴んであるため、落ちることはないだろう
「そっちの金髪の奴の方の女を追え!」
『ひ、ひぃ!怖い!』
「なんなんスかこれ!」
『ぬいぐるみが原因!』
「じゃあそのぬいぐるみを渡したらいいじゃないッスか!」
『それはダメ!』
全力疾走を続ける涼太
しばらくすると誰かを見つけたのか、その人の名前を叫んだ