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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第37章 新体制と赤司家





「車出そうか」

『平気です。歩きます』

「送ってく」

『平気』

「送ってく」

『…はい』


ほらさっき思ったとおりだと、なんだか面白くて笑ってしまった

そんな前来た時とは違う赤司の家を後にし、征十郎に家まで往復させてしまうことになる


「急にすまなかったね」

『ほんとだよ。雪さんに言う前にあたしに言ってよね』

「言ったら身構えるかと思ってね」

『身構える時間が欲しかったんだけどね?』

「悪かった」

『そう言えば気になったんだけど、親子らしいことって何やってんの?』

「最近は将棋だね」

『…親子らしいか?』

「ちなみに今のところ負けていないよ」

『そんなところまで無双伝説しなくていいよ』


太陽が沈んだ空に星がキラキラと瞬いている。彼は敗北をいつ知るんだろうと思いながら、どれがどの星座だったかを考え指でつなげる

ふと視線を前に戻すと、隣に征十郎がいないことに気が付く。後ろを振り返ると立ち止まっていたので何事かと駆け寄った


「1つ、相談があるんだ」

『うん?』

「…オレは、主将に相応しいだろうか」

『…へ』

「青峰も紫原もオレが統制を執るのは難しい
いずれきっと緑間も黄瀬もみんな、オレがパスを出すだけで点を取れる、いやオレがいなくても勝てると思うんだ」


彼の考えは間違っていない
事実この先みな中学で強敵と言える人物はおろか相手が出来る人がいなくなるほど強くなる


『別に征十郎が主将辞めたいなら辞めてもいいと思うよ
でもさ、内側からまとめられるのは征十郎しかいないと思う』

「内側から?」

『あと虹村さんはみんなの背中押しておら行くぞー!って感じだったけど、征十郎は征十郎なりの主将すればいいと思う』

「…ああ」

『外側からはあたしがやるから、任せて』

「名前」

『そうやってたまにはちゃんと弱音吐くんだぞ弟!』

「…はは、そうだねお姉ちゃん」


珍しく笑えた彼の冗談に頭をポンポン叩いて再び歩き出す

今日のこの謎の晩餐のおかげで、これからどうするべきかは分かった気がする

あとは上手くいくことを願いながら、彼とどの星がどの星座なのかを会話しながら帰路を歩いた






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