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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第36章 こんな時に体育祭?





「名前っち、こっちっス!」

「放送かけてもらうとこだったよ~」

『やめてよ恥ずかしい。ていうか放送席の近くにいたからね?』

「でも全然戻ってこないから心配したっス」

『ごめんて引継ぎしてたんだよ』


この暑さで倒れては困ると水分補給をするとリレーに出る人は集合しろと放送が入る

涼太が「行こ行こ!」と楽しそうにしているのを見て一体リレーのどこにそんな楽しむ要素があるんだと、昨年同様バトンパスをミスしてしまったらどうしようと心配になり心臓の動きが激しくなる


『はー…』


昨年同様に2年生から始まったリレーはまず同じクラスの陸上部女子からスタートする

颯爽と飛び出た彼女はそのまま3位をキープした状態で男子にバトンが渡った

足が速い人同士の戦いのため、なかなか抜けず順位は変わらないままバトンが回ってくる

余計な事を考えてはいけないとただ前を見て走っていると、一瞬トラックの中に順番待ちしている人物と目があった


『…に、じ』


去年も選手で選ばれていた虹村先輩だから居て当然なのだが事態が昨年と違う
なんだか恥ずかしくなってきて顔が熱くなり何かが込み上げてくる

その瞬間、自分の走る速度があがる。距離のあった2位の人の背中が近づいてきて並んだ
ちょうど抜かしたところで次の選手が見えてくる


「名前っちー!」

『頼ん、だ、涼太』


涼太へと渡した瞬間体の力が抜ける

ただここで突っ立っていても邪魔になるので重い足をなんとか動かしトラックの中へと入ると見知った顔が立っていた






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