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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第36章 こんな時に体育祭?





「まさかあそこまで父さんが丸くなるとは…思ってもいなかったよ」

『…あたしだってあそこまでなるとは思ってなかったよ。厳しい人だと思ってたしね』

「恐らく…面と向かって言われたからこそだろうね」

『小娘が生意気言ってすみませんでしたって言っといて』

「分かった。伝えておくよ」


楽しそうに笑う征十郎を見て安心すると同時に、この笑顔を守りたいと考える

大輝が才能開花してしまった今、これからが重要だと考えていると、耳元で声が聞こえた


「ありがとう名前」


いつの間にか立ち上がっていた彼が、すぐ近くにいた
驚いていると彼が席に戻り、何ごともなかったかのように作業を始める

全くこいつ。とバレないように睨みつけてから視線をグラウンドに戻す

カラフルな髪が散っており、中学生の割に背が高い彼らと踊るのは大変そうだと相手になっている女子に同情する


「虹村さんと、付き合うのかい」

『忘れかけてたのになんでその話題出してくるかな』

「いや、気になって」

『…付き合わないよ』

「そうだね、お姉ちゃんを取られるわけにはいかないからね」

『急に何の話してんの?』

「頼りない姉としっかりした弟という話があっただろう」

『あったけど…え、シスコンってこと?』

「名前と一緒にいられるならシスコンでも構わないよ」

『…恐ろしい弟だな』


冗談なのか分からない彼の話に溜め息を吐くと、テツヤとさつきがフォークダンスを踊っているのが目に入る

相変わらず感情が顔に出ないテツヤと、感情が顔に出まくっているさつきの両極端さに笑いがこぼれ、みんなのことを見守った

その後も競技は進み、交代の人が来たので役目を終えたあたし達は引継ぎをしてテントから出る

1番暑い時間帯は過ぎ去ったが、テントがないせいで太陽の日差しも直当たりし肌が焼ける感覚がし汗が噴き出てくる


『あっつ…集計とか適当なことしかしてないのに疲れたね』

「ああ、もうすぐリレーだが大丈夫かい?」

『あ、準備してくる!』

「頑張って」

『ありがとう』


応援してくれる征十郎に手を振って赤組の応援場所へ向かうと、涼太が探していたらしくこちらに向かって大きく手を振っている






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