第36章 こんな時に体育祭?
『ありがとうございます助かりました』
「大したことない。それより…次は征十郎の番か…」
『お題がどうなるか、楽しみですよね』
でも彼はクイズ研のスタンプラリーでは赤い髪の人だったし、去年は部長or副部長だったし…無双伝説しかないんだけど
スタートの合図とともに走り出す彼らはさすがの速さでお題の箱までたどり着く。ちなみに最後尾は想像できるであろう通りテツヤである
大輝が1番最初に引くかと思ったが、涼太と大輝でいがみ合っているせいなのか少し遅れて到着した
「…生徒会の人か」
征十郎はそう呟いてゴールへと向かった
マジで何か力が働いているのではないかと思い彼はそのままゴールする
「征十郎は何も借りなかったようだな…」
『それも彼のいいところですから…多分』
大輝のお題は教科書らしくどこかへ走っていった。その次はいがみ合っていた涼太、お題は少し難題である2千円札らしく大輝と同じくどこかへと走っていった
さらにその次に来たのは緑間、お題はコンタクトレンズらしい
眼鏡なら本人持っていたのにと考えた人はあたし以外にもいたはずである
「お菓子ー!」
そう言ってどこかへと走っていったのは紫原は嬉しそうに駆け出していく…借り物競争だからお題がもらえるわけではないのだが、好きなものがお題で良かったねとなんだか微笑ましくなってしまった
最後を走るテツヤがパラリと中を見るとゴールへと向かう
「すみません。お題の紙が白紙だったんですけど…」
『テツヤ…』
まさか黒子無双伝説かと考えていたので予想外の展開に足の力が抜けそうになるが流石に征十郎のお父さんの前でそんなこと出来ないと、踏ん張った
「じゃあとりあえずゴールで!2位です!」
『…運がいいのか?』
「おら黄瀬!さっさとどけ!」
「青峰っちが勝手に割り込んできたんじゃないっスか!」
「退いて~」
「退くのだよお前ら!」
その後、ほぼ同じスピードでやって来た残りのキセキ達はそれぞれOKの判定が出たので全員ゴールとなる