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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第36章 こんな時に体育祭?





『おっしゃ、行って来る』

「頑張るんスよ名前っち!」

「頑張って~」

「コケろよ」

『大輝こそコケてしまえ』

「オレは運動神経いいからコケねーよ」

「位置についてー」

『ああもう!とりあえず行ってくる!』


スタートの合図とともに走り出し、お題の紙が入った箱には1番にたどり着く

適当に選んで開いてみると簡単そうに見えて難しいお題が書かれていた


『し…知り合いのお父さん?!』

「え、高収入で高学歴なイケメン独身!?」


次の子が引いたお題で、去年のこのお題を出した人はまだ結婚できなかったのかと想像がついた

それより自分のお題だと、邪魔にならないよう脇に寄って考える


「セーラー服!?うちの学校ブレザーなのに!?」

「元カレって…いないんだけど…」

「砂糖むすび!?塩むすびじゃないの!?」


続々とお題を引く彼女たちのお題すべてが難しいお題でうまく集中できない

知り合いのお母さんなら何人かいるが、お父さんとなるとどうすればいいものか

だが考えていく内に、1人思いつく人が現れる


『征十郎!今日はお父さん来てる?!』

「午前中のみ見に来ると言っていた。恐らくどこかにいると思うが…」

『オッケ、ありがと!』


眼を最大に集中させて疲れてそうな人を探す

名家の人だ。疲れているに違いないと自分の勝手なイメージを持ちながら走っていると、疲れた人がたくさんいて困ってしまう


『どこ?!』

「あら、名前ちゃん借り物競争はいいの?」


ざわつく校庭の群衆から聞きなれた声がして振り返ると、日傘を差した雪さんが佇んでいた





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