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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第35章 崩壊のはじまり





学校に到着すると見慣れた赤い髪が歩いている姿が視界に入る

手を振りながら駆け寄ると気が付いた彼は立ち止まり、こちらが到着するのを待つ


『おはよ征十郎』

「おはよう名前」

『早いね』

「先ほど職員室に行ってきたんだが早く着きすぎてしまったみたいでね、時間を潰そうと思っていたんだよ」

『じゃあ体育館でも行く?ドリブルの音するし』

「今日は朝練ないはずなのだが…」


開いてる扉から中を征十郎と体育館を覗くと、テツヤが頬をむぃーっとつねり引っ張っていた

可愛らしい姿に頬を緩めていると、気にすることなく征十郎は体育館の中へと入る


「黒子」

「!」

「今日は朝練はないはずだが…」

「赤司君、名前さんも…いえ、なんとなく早く起きてしまったので…」

「そうか…ちなみにさっきのは何をしていたんだい?むぃーって」

『可愛かったもう1回やってほしい』

「見てたんですか…なんというか、まだ実感が湧かなくて…去年の今頃ボクは3軍で…しかもいくら練習はしても全く通用せず、昇格はおろか部を辞めようかさえ思っていました」

『…テツヤ』


「それが今は1軍でみんなと一緒に戦って、優勝まで経験させてもらった
うれしいと思う以上に、夢のようで信じられません
そう考えていたときにそのきっかけをくれた2人が現れたこれを機会に言わせてください。赤司君と名前さんのおかげです
ありがとうございます」


きっかけをくれたのが2人というのが気になったがテツヤは少し顔を下げてお礼を言う

征十郎は少し驚いたのかいつもより幼げな表情をしていた






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