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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第34章 全中と決意





試合から戻ってきた彼らは汗だくだった。そのためドリンクとタオルを用意して待ち構えていると虹村先輩が「フゥ…」と小さく溜め息を吐く

主将としてのプレイッシャーもあるんだろう。これだけは継続してもらったところ申し訳ないと考える


「なんかつかれたーもー」

「ホントっスよねー」

「ボクも試合に出てないのに疲れました…」

『みんなお疲れ様!はいタオル!ドリンクも飲んでー』

「ありがと~」


そのままバインダーなどの荷物をまとめて持ち、ロッカールームへと歩き出す

コートをでて体育館を出ようとしたところで「おーい、青峰」と大輝を呼ぶ声がした

別に自分が呼ばれたわけではないのに誰か気になって振り返るとテツヤも気になったのか後ろを振り返っていた


「おお、久しぶり!元気にしてたかよ?」

「知り合いですか?」

「あ、あの人は…上崎中の井上さん。青峰君と同じPFで、去年やったときはいい勝負だったんだよ」


疑問に思ったテツヤがさつきに聞いてそれに答えている間、大輝と井上さんは会話を少々交わしていた

別れ際握手をして互いの勝負を約束したようだった


「今年こそ、勝つからな!」

「負けねーよ!」

「青峰君と1対1であそこまで競ったあの人ぐらいかも…リーグ戦ももちろん勝ったはず……
あ!ってことは…明日の決勝トーナメント1回戦は井上君のいる上崎中だよ!」

「!」

『…大輝、行くよ』

「おう!」


明日大輝を出場させなければ今回の彼の件は遅らせることが出来るのかと一瞬考えるが、根本的な問題はその先であることと、そんな権限をマネージャーが持ち合わせていないことに溜め息をはく

体調に支障があるからと、そう言って出場させないことも出来るが彼はそれを望まないだろう


『どーしよっかなー…』

「なにか悩んでいるんですか?」

『…明日の起きる時間』


絶対そうじゃないだろうと分かる嘘しか出てこなかった

むしろそれが踏み込んでくるなという牽制になったのか、話しかけてきたテツヤは「そうですか」とだけ言って華麗にスルーしてくれた






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