第33章 海に行こう
「うおおい!寝んな黒子ォ!!!」
「すみません…すぐに起きます…… 」
「言ってるけどピクリともできてない!!」
夏休みの練習のこと、全中が8月末に控えているため少しハードな練習に変更された
その練習に体力的についていけないテツヤはぶっ倒れている
「大丈夫っスか、黒子っち」
「手を貸すな」
「!」
「全中は1日2試合が連日続く。この程度、ついてきてくれなければ困るよ」
「はい…!」
「よーし次、4対4いくぞ!」
「っしゃあ!」
『…うん。まあいい流れかな』
一応これも知っている内容1部のため、流れが完全に変わってないことが分かる
…まあここの辺が変わっても意味はないのだけれどと考えていると、隣にいるさつきがサボりつつ元気がなかった大輝の様子が元に戻っていることに気付いたようで目で追っていた
「青峰君…」
『テツヤがちゃんと、変えてくれたでしょ?』
「テツ君が?」
『うん。まあ…これからが、問題なんだけどね』
首を傾けて、分からないということをジェスチャーで教えてくれる彼女に「何でもない」と返す
裏で起こったことは知っている。彼らが2人で帰っているときに「試合は適当に流して」と言った大輝にテツヤが怒ってアイスを背中にいれた事件だ
その場にはいなかったが知っている光景を思い出し、練習している彼らに目を向ける
『…ほんとに、どうしようかなぁ』
この後の流れは分かっている。だからこそマネージャーに何が出来るのかを考えながら体調管理の用紙に記入していった