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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第5章 新入生歓迎会





『はぁ…』


学校全体を使って鬼ごっこなんて、疲れるだろうなぁ…と考えながらとりあえず校舎内に入る

土足のまま校舎に入るのが罪悪感があったが、今回ばかりは良いだろう

そんな風に愚痴を言いながらも賞品があるなら頑張る。という一心で、しっかりと鬼から逃げていた


『とりあえず、ここ入ろうかな』


そう言って選んだのは使われていない1階の空き教室。扉に耳を当て恐らく誰もいないだろうと推測し入ると、予想は当たっており誰もいなかった

中に入ると外からドタドタと大勢の足音が聞こえてくる


「「黄瀬くーん!待ってー!」」

「ちょ、先輩!タンマっス!」


こんな所で騒がれたら絶対見つかる。先輩って言ってるから鬼だよな?そして黄瀬と呼んでいたから…と今日2度目の頭を抱えた

とりあえず悩むことをやめ、来るであろうタイミングの少し前にドアを開けておき、スタンバイする

そしてちょうど通りかかった黄瀬を掴み、引っ張って中に入れた


「ちょ、なんスか!!」

『しっ!』


そーっと気づかれないようにドアを閉める。女性の先輩のせいか足は速くないらしい。そのまま通り過ぎ去っていった

上手くいったことに溜息を吐くと、横で黄瀬涼太が「なんだこの女、はぁ?」みたいな顔をして見ている


『大丈夫?かなり強く引っ張っちゃった。ごめん』

「大丈夫っスけど、何なんスか#NAME2#サン」


この態度には覚えがあった。彼が最初教育係である黒子にとっていた態度と同じである

もしかしたら連れ込まれたと勘違いされてるのではと思ったがそんなことする気はないし、そのような態度を取られたからと言って別に何も思わない


『こんな所で騒がれたら絶対に見つかるから』

「本気で鬼ごっこしてるんスね」

『だって、生き残ったら色々貰えるんでしょ?』

「ええ!何スかそれ!!」

『しー!急に大声出さないでよ』


彼の口を押えて廊下の音に耳を澄ます


「今の!」

「黄瀬くーん?どこー」


どうやら気づかれていないようなので、また安堵の溜め息を吐いて彼の口から手を離した






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