第31章 全中予選と夏休み
帰り道、部活がないがいつものメンバーと帰ることになる
集合すると、終業式の後のため通知表見せっこが始まった
「赤ちんやっぱりオール5だー」
「化け物みてー」
『おいそれあたしに喧嘩売ってないかな大輝』
「オール5なんてとるなんてバケモンだろ」
「青峰君、それはさすがに失礼です」
「いや普通とれねーだろ」
『いいよテツヤガングロに何言ったって無駄だから』
「ガングッ…!」
『だって本当のことだし』
小さい頃に山で遊んでたからここまで黒くなって、屋内の部活なのに焼けたまま。それもすごいと思う
ただ肌色が焼けたままの理由の1つは屋上でよく授業やら部活をサボっているからだと思っている
「名前ちゃんの成績もオール5ってこと?」
『うん。征十郎と一緒』
「苗字にまで負けるとは…不覚なのだよ!」
『おいコラ、それどういう意味だ緑間』
「そのままの意味なのだよ」
『やっぱり大輝と緑間が喧嘩売ってる気しかしないんだけど』
「それはオレに同意を求めているのかい?」
『さぁ』
キセキ達と別れていつも通り征十郎が横を歩いていると、公園の掲示板に夏祭りのポスターが貼られていることに気が付く
「夏祭りがあるそうだね」
『そう言われればそうだね、去年も一緒に行ってたし』
「今年も一緒に行くかい?」
『いいよ。行こっか』
「だがオレは知り合いから将棋の大会に出るよう頼まれていてね、その間にどこか回っていると良いよ」
『りょーかい』
「1人で大丈夫かい?」
『何歳だと思われてんの?』
彼にどう思われているかはさておき、浴衣出さなくちゃと少し気分が上がる
珍しく征十郎と夏祭り何がしたいかとか話題にしていると、あっという間に家に着いてしまった
「じゃあ明日、名前の家に迎えに行くよ」
『何時頃の予定?』
「そうだね…歩くことと混むことを考えると、17時頃が最適だと思うんだが」
『じゃあその時間で』
「了解したよ」
『じゃあ征十郎、明日ね』
「ああ、楽しみにしているよ」
早く明日が来ないかなぁと思い、夏休みが始まるのを実感してウズウズする
それはきっと彼らも変わらないだろうと思いながら1年ぶりに浴衣を出した