第31章 全中予選と夏休み
「名前はオレの考えていることに反対するのか」
『うん。反対だけど』
「なぜ反対なんだい?」
『…征十郎が考えてるの、モチベーションの低下が目立ってきたからノルマを課すって案だよね?』
征十郎の目が見開かれる。まだ伝えてもないのにやりたいことを分かっていたからだろう
こちらだって彼には似たような目にあわされている。気にすることでもないと、意見を述べることにした
『むしろそのノルマによってモチベーションが低下する場合もあるよ』
「…その通りかも、しれないな」
『それに言ったでしょ?抱え込み過ぎだって、もっと周りに頼りなよ』
「名前っちカッコいいっス!」
「赤司に説教とは…驚いたのだよ」
『説教って…別にそこまでじゃないよただ…』
「ただ?」
『いや、なんでもない』
さすがにこれ言っても信じてもらえないよなぁ。と思って口を閉じると、テツヤが無表情でこちらを見たため何だか心臓の動きが速くなってしまう
「そう言われると余計気になりませんか?」
「分かるー」
『じゃその気になった状態でいてよ』
「酷なことしますね」
『えへ』
このまま続けてしまえばキセキがバラバラになるなんて、誰が信じてくれるのだろうかと思いながら話題を変えて昼休みを過ごした