第30章 プールの授業
その後部活が始まる。バッシュの音が響く体育館でいつも通りに選手の体調管理をしているが、熱気がすごい
隣で初戦の相手校のデータをまとめているさつきも暑いのかいつもより集中できていないようだった
『あつーい』
「みんな全中前だから、すごい集中力」
『それは褒めたいんだけど、熱気がすごすぎて…』
集中しているせいか、ふと耳に監督とコーチの会話が耳に入ってきた
「だいぶまとまってきましたね、士気も高く良い仕上がりかと…」
「ああ。すばらしいチームだ。これならワシは座ってるだけでよさそうだ」
「そういうわけにはいきません」
「わかってる相変わらず冗談が通じんな真田」
「すみませんただそうおっしゃりたくなる気持ちはわかります
虹村達3年はもちろん、赤司達2年生の完成度はもはや中学生を完全に超えている。過去最強であることは間違いないでしょう」
「…フム、完成度…かその言い方ならばむしろ逆だと思うがね」
「?」
「まだ発展途上だ。彼らの才能はあんものではない」
「!」
「末恐ろしい子達だよ誰が言ったか知らんが、キセキの世代とはよく言ったもんだ
過去最強とはまったくその通りだ。類いまれな才能を持っスタメン、経験豊富な3年によるベンチ
スカウティング、体調管理に長けたマネージャーそして意外性を持った6人目。優勝以外ありえんこれは決意でなく、確信だ」
そのメンバーの中にあたしも入ってるんだと驚いたが、確かにこんな才能を持ったマネージャー他にいないだろう
彼らが優勝することは知っている。あたしのやることはその後だと、練習する彼らのことを見つめてノートにペンを走らせた