第28章 景品稼ぎ
「赤司っちも焼きそばどうっスか?嫌いじゃないっスよね?」
「焼きそば嫌いな奴なんて居るのかぁ?」
「青峰、それは偏見だ」
「じゃあ嫌いなのかよ」
「嫌いではないな」
「じゃあどうぞ」
「でも紅しょうがは嫌いだ」
「え」
「妙な好き嫌いすんなよ」
「赤司君。こっちの焼きそばは紅しょうが乗ってないですよ」
「もらおうか」
「名前っち何してるんスかー一緒に食べよ!」
『うん。紫原チョコちょうだい』
「ん~」
答えが分からないことをいつまでも考えていてもしょうがないと、紫原からチョコをもらって口に入れる
ほんのりとした甘さが口の中に広がった
ふと視界に入った征十郎が焼きそばを食べる姿が何だか珍しくて、笑ってしまう
「さつきも焼きそば食うだろ?」
「うん。あ、皆で写真撮ろうよー!」
「あ、良いっスね!オレカメラ持ってるし、皆近寄って!」
「え、めんどくせぇな」
「そんなこと言わないの!」
「真ん中に写ると早死にすると言うな」
「えー、じゃあミドちん真ん中行ってよー」
「なせそうなる!」
「じゃあボクが真ん中になります」
「や、ダメだよテツくん!真ん中は青峰君で良いよ」
「なんでオレなんだよ」
「殺しても死にそうにないじゃなーい」
「「「確かに」」」
『そもそも死ぬことできんの?』
「お、お前ら…」
「ああもう!並ばないならそのまま撮るっスよ!タイマーセット!」
「全員カメラを見ろ」
涼太が小走りでこちらに来て、カメラこタイマーが近くなった時に征十郎が告げた指示に、皆で「はーい」答えた
そう言えばみんなで写真を撮るのは初めてじゃないかと気が付く。あとで写真をもらおうと心に決め笑顔をつくった