• テキストサイズ

【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第28章 景品稼ぎ





「王手」

「ぬぁぁ!くっ…負けました…」

「ウォォ!!すげえ、将棋部部長に素人が勝った…」

「なんと言うことじゃ…今のはまさに、神の一手!」

「これが部長の実力とはな…まあ、多少は楽しめたが」

『…何やってるんだ征十郎は』


征十郎を素人と呼んで正しいのかと考えながらふと一息吐くと、向かい側の壁際に涼太とさつきがいるのが見える。端から見ると美男美女のカップルだ


「さぁ、5人勝ち抜くともらえる賞品はなんだったかな」

「しょ、賞品は…食堂の食券半年分だ!持ってけードロボー!」

「ウオォォ!」

『…確かに豪華だな』

「さあ、次の所へ行こうか」

『はーい』


食券をポケットにしまった彼に続いて廊下に出ると、着ている格好が珍しいせいか好奇の目をかなり引いている


「見てみて!お姫様!」

「…結婚式?」

「白いブレザーがタキシードに見えてくる…」

「若いねぇ…」


白いブレザーがタキシードに見えるのは重症じゃなかろうかと思いながら、「さて、次はどこへ行くかな」と帝光祭プログラムを見る彼にとりあえずついていくと、続いて着いたのはチェス部だった


「チェックメイト」

「そんな、負けた?」

「ワァァァァァ!」

「すげぇ、チェス部の部長相手に素人が勝った!」

「なんということじゃ!今のはまさに、神へと続く一手!」


チェス部の部室にて開かれている大会に来て、あたしはバリバリ見学中だ。将棋なら分かるが、チェスのやり方は分からない

そもそも征十郎はなんであたしを連れて各部の部長と戦ってるんだと今更疑問に思う


「中々楽しませてもらったよ。それで優勝した際の賞品は何だったかな?」

「く…まいう棒、1年分だ!」

「ウワァァァ!」


周りは盛り上がっているがまいう棒1年分って1日1本食べても4000円しないんじゃないだろうかと、先ほどの将棋部に比べて賞品がしょぼくないかと考えた


「ふっ、もらって行くよいい暇潰しになった」

「クッソォ…もう来るなぁぁ!」

「さて、次はどこに行くかな」


ひらひらとヴェールを揺らしながら征十郎の進む方向へと足を進める

あたしが呼ばれたのは彼がもらった賞品の荷物番なのだろうかと思いながら話しながら歩いていると、次はハッピー人生ゲーム部というなんだかよく分からない部活へと顔を出す





/ 704ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp