第41章 冷たい眼
その日の放課後、いつも通りロッカールームの前で征十郎を待っていた
「青峰っち、黒子っち!!
帰りにコンビニでアイスでも食ってかねーッスか?」
「変わり身はえーなオイ!」
「何言ってんスかー
ソンケーする人にはケーイを忘れない男ッスよ俺は!
ねー、黒子っち」
「はぁ」
そこで征十郎は一足早くロッカールームから出てきて、緑間も続いて出てきた
そこから昼間のことを思い出して少々恥ずかしくなったがもう開き直った
「黒子と黄瀬の2軍同伴の結果は思った通りだったようだな」
「ああ」
「まああそこまでアッサリ認めるとは、拍子抜けと言うか
逆に不安もあるが……」
「なんだ
緑間はまだ黒子のことを認めていないのか?」
「…フン
まさか、とっくに認めているのだよ
俺も紫原も、そして先輩達もな」
「ならいいじゃないか
黄瀬はそれが少し早かっただけだ
あれぐらいわかりやすくてもいい」
「だが…気になることがあるのだよ
今回の件でお前が言った言葉、2つ目はわかった
だが1つ目は…黄瀬のポジションはアイツとかぶっているのだよ」
「灰崎か、そういえば今日も…」
「ああ…サボりなのだよあのバカは
見たんだろ#NAME2#」
『…まあ、派手な子と居る所を』
「だが残念ながら実力はある
その上、今チームのSFの層が薄い
腹立たしいが奴がスタメンで黄瀬がその控えになるのではないか?」
「…いや、少し違うな」
征十郎の未来を見据えたような言葉に緑間はクエスチョンマークを浮かべたような表情をして征十郎の方へと顔を向けた
「まずスタメンはすぐ黄瀬になる。それも全中の予選前には
黄瀬の潜在能力と成長速度は灰崎の比ではない
さらに控えは虹村さんがコンバートされる」
「!?」
「そうなればもはやSFは層が薄いどころか最も厚いポジションと言ってもいい
灰崎の素行の悪さは最近特に目に余る
つい先日も他校の生徒とケンカしたそうだ
これ以上は部にとってデメリットばかりしかない」
…ちょっと、待ってよ
その台詞、冷たい眼をしている時の征十郎の台詞じゃないか
ってことは、救ったけれども救いきれてないって…ことに
「もう用済みだ。退部を勧めよう」