第40章 強がり
落ちて少し目を開くと普通に帝光中の廊下が見えて、内心ホッとする
しかし問題は次だ
足を捻ってしまったらしく、立ち上がれない
突き落とした張本人である先輩も証拠隠滅のためかさっさと去ってしまった
『…どうしようかな』
とりあえず足首以外は動くために、ほふく前進しながら壁に寄りかかる
…なんであたしは突き落とされてるんだか、意味わかんないし
そう言えば今やってる授業、厳しい先生なんだよなぁ…成績大丈夫かな
てか今日保健室の先生出張で居ないんだけど、どうしよ
気を抜いたら不安な何かに押し潰されそうで、関係ないことをひたすら考えていると足音が聞こえて、声をかけられた
「#NAME2#か?」
『…緑間?』
「何をしているのだよ」
『階段から落ちて足首捻った
緑間は何してんの?』
「体育の先生から頼まれた物を取りに来たのだよ
今日は見学だからな」
『ふー、ん…
そいえば青峰と同じクラスだもんね』
「ああ」
そこから緑間は数分時間が経ってもあたしのことを見てここから立ち去ろうとしない
『…早く荷物取り行ったら?』
「怪我人をほっとくわけにはいかないのだよ」
『…別に大丈夫だよ』
「…立てるか?」
『…立てない。です』
「じゃあ仕方ないのだよ」
『は、はぁ!?』
そう呟いた緑間はあたしのことを横抱きして、どこかへと歩き出した
…なんつーか、心臓がバクバクです