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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第26章 合宿





溜め息を吐いて、あともう15分くらいで練習開始かなーと考えていると黄瀬と大輝がいないことに気が付く


「…失礼します」


あたしの背後から影の薄さを活かしたテツヤがあたしの首に貼ってある絆創膏をペリッとはがしたのか、手には絆創膏が握られている

涼太の大輝の差し金かと遠くにいる彼らをきっと睨み返し、こういうときは権力のある男にすがるべきだとシュート練している虹村に向かって走り出した


『に、虹村先輩!助けて!たすけてー!!』

「あ?今自主練中なんだが…まあ良いかなんの用だよ」

『恥ずかしくて、死にそうです』


虹村先輩の腹部にボフッと抱き付いて顔を隠しつつ、首筋を手で隠す

彼はそのことを悟ったのか、どこから取り出したのか分からないスポーツ用ネックウォーマーをかぶせてきた


「経緯はよくわかんねぇけど、とりあえずそれで良いだろ」

『虹村先輩…好き…』

「あ?嫌だとかわがまま言うなよ」

『いえ、ありがとうございます。深く追求しないとこが虹村先輩の良いところですよね』

「…そうなのか?」

『そうですよ』


スポーツ用ネックウォーマーが少々大きいのか、ズルズル落ちてくるのを直しながら言うと、虹村先輩はちょっと照れくさそうな顔をしながらお礼を言ってくれた


「名前っち、それ誰に付けられたんスか!?」

『虫刺され』

「真面目に答えて欲しいっス!」

「名前ちん虫刺され大丈夫―?」

『紫原天使。好き』」

「…青峰、そんな名前を擬視するな」

『…』


もう何なんだろうかこいつらは、たまには静かにしてくれないのかと思いながら恐らくテツヤを手配したであろう涼太と大輝を再び睨みつける


『…とりあえず練習行け。虹村先輩洗って返します』

「ああ」


しっかり返してくれる虹村先輩に対して、キセキ達はそれぞれバラバラな反応を返してきた

征十郎と緑間とテツヤは普通に練習へ向かったが、大輝と涼太と紫原は少々文句を言いながら練習へ向かった

その中に灰崎が居なくなってしまったことが寂しくてちょっと悲しい気持ちになったが、気づかないフリをして仕事をしようとさつきの元へと向かった

ちなみに合宿最終日である今日1日、涼太と大輝がなおのコトうるさかったのは大変うっとおしかった






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