第26章 合宿
「虹村さん、そろそろバスケ部の入浴の指定時間もうすぐ終わりますし、行ってきたらどうですか?」
「マジ!?ちょっと行ってくる。赤司仕事任せんな!」
「はい」
『征十郎は仕事内容知ってるの?』
「ああ、巡回だけだ。あとやるとしたら明日のスケジュールとメニューの再確認とコーチとの打ち合わせだろう」
『打ち合わせしたの?』
「推測だよ」
『…まあ良いや、さっき聞いた明日のスケジュール共有しよっか?』
「ああ」
話を一通り終えて少々眠くなってくる時間帯。さすがに遠征で疲れているのだろうなぁと予測するが、間違いなく正解だろう
あくびをして、眠たい目をこすると征十郎がこちらを見ていた
「名前は、もう少し危機感を持ったらどうだい?」
『…危機感?』
「でないと、オレの敵がふえてしまいそうな気がしてね」
『なんの話…わっ!』
あ、珍しく可愛い声が出たじゃん自分。と冷静な対応をしながら状況を改めて再確認する
征十郎が腕が背中に回っており、彼の顔が肩のあたりに顔を埋められていた
後ろを確認すると壁があり、これ逃げ場ないじゃんと悟る。けれどもよくよく考えると恥ずかしくて、髪が首に当たってくすぐったい
『せ、征十郎!ちょっと!ペンが落ちちゃったんだけど!』
「…」
彼もお風呂から出てそう時間が経っていなく、髪が濡れていたりとした理由で普段と雰囲気が違った
さらに浴衣を着ているせいで余計にどこか色っぽく見えた。なんだか心臓がドキドキする
『、痛』
戸惑っている間に首筋に鈍い痛みを感じて顔を歪ませる
いつの間にか征十郎の顔があたしの顔の目の前に近づいており、鼻と鼻がぶつかりそうだった