第25章 試験前の部活停止
「青峰はダメだ。黒子と交換してくれ」
「おい!」
『えー、征十郎がダメならあたしも無理だよ』
「さっきは良いって言ってなかったか!?」
『まあ良いや、見てあげるよ
これだけ無駄口叩く元気があるなら、思いっきり絞れそうだし』
「なんか主将に似てきたっスね名前っち…」
ポツリと呟いたつもりだったが青峰に聞こえたのか元々青ざめている顔をさらに青ざめた
まあその程度で優しくしようなんて考えないけど
一度お菓子を取りに下に行って戻ってきてからしばらく絞り上げたあと、見事なまでにしわっしわになっている青峰が生まれた
『もう一息かなぁ』
「もう、無理だ」
「…青峰君は単純です。何かご褒美を考えたらどうでしょうか」
『マイちゃんの写真集をあげるとか?』
その言葉を口にした瞬間に耳をピクッと動かす青峰。分かりやすい反応を横目で見ているとテツヤから否定される
「いえ、それでは自分でも買えるので頑張り切れないでしょう」
『じゃあ何あげれば良い?』
「そうですね…では「名前呼び」」
『…は?』
「赤司と黄瀬とか、テツばっかり名前呼びとかずりぃじゃねぇか」
『…え、頭でも打ったの?』
「ちげぇよ。いいだろ減るもんじゃねーし」
『…じゃあ平均点以上取れたら良いけど…真面目にそれで良いの?』
「おう!」
満円の笑みで言う青峰の顔は確かに真面目だし、どこか緩んだ表情をしている
彼のことを本気で不安に思うが、やる気を出したならなんだっていいだろう