第35章 キセキとお昼
「もーらいっ
ミートボール」
「ハラ減ってなら大盛りにしとくかおかわりいけよ
毎回人のもんとってんじゃねーよ…」
「僕は別にかまいませんが」
「灰崎!」
「イーじゃねーか別にィ
お前もよく人のもん食うじゃん」
…原作のか
この間殴れば?って言ってから妙に溝があるんだよなぁ
そんな灰崎は口を開けながら物を噛むわけで、音をたてながら食べている
「あと音をたてて食べるなよ
品がないぞ」
「あ"?」
「あとハシの持ち方早く直すのだよ紫原」
灰崎の食べ方と紫原のハシの持ち方を指導する緑間
…マジお母さんだわ
そんな様子に征十郎は呆れたように溜め息を吐いた
「いつも言ってんだろォー?
ハラへってるとか、そーゆーんじゃねーんだよ
人が食ってるもんってやたらうまそーに見えるからよォ
ついな」
「俺はハラへってねーのにとったりしねーよ」
『青峰、そう言う問題じゃないから』
とりあえず、と目の前にあるご飯を食べる
そうすると何かを思い出したかのように緑間がしゃべり出した
「そいえば今日から1人、2年が1軍に上がってくるらしい
始めたのはつい2週間前らしい
俺達以来のスピード昇格だそうだ
名前は黄瀬涼太」
「…え?あ!
そいつ俺知ってるわ!
前会った」
「…ふーん
黄瀬涼太…ね」
「珍しいな灰崎
お前が人の名を覚えるなんて」
「いやぁ…ま、カンだけどな、なんとなく
けっこうやりそーじゃん
そんで仲良くはなれなそーだ」