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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第25章 試験前の部活停止





「ところで、桃井についてどう思う?他のマネと比べて」

「…ええ、ただのマネージャーじゃありませんね。オレや白金監督と同じニオイがします。能力の方向的に…
そこにもしいわゆる「女のカン」も加われば、収集した豊富な情報をもとにどう成長するか当てられる存在になるかもしれません」

「まさに今のお前のようにか?」

「…虹村さんも似たようなとこありますよね?」


明らかに見通されている虹村先輩は一瞬顔が真っ青になったが、この話題から逃れるためか再び話を変えることを選んだようだ


「バーカ、そもそもオレが聞いたのはそういうコトじゃねーよ。他のマネに比べてスタイルがいいってか胸でけーよなって話だよ」

「ウソ下手ですね」

『…虹村先輩?』


冗談だとわかってるが拳をつくり、彼の発言をけん制する

年頃の男子らしい会話でも征十郎としたかったのだろうか、切実にまた別の機会でしてほしいと思う


「でも桃井、黒子のコト好きだよな。気づいてたか?黒子ばっか見て赤くなってんの」

「ええ、いずれみんな気づくでしょう。緑間以外」

「えっ緑間どんだけ!?」

「ただまあ…将来的にはもう1人との間で揺れるかもしれませんね」

「もう1人?」

「ただの予想ですが、近すぎて逆に見えなくなるものもある気がしているので」


突風が吹く。春一番にはだいぶ遅いが前髪が持っていかれるような、おでこが全開になる強さだった


「え…それってつまり…」


征十郎が何かに気付く。この後の展開を知っているあたしは一足先に歩道からガードレールを乗り越える

赤ちゃんが乗ったままのベビーカーが猛スピードで下ってきて、征十郎が赤ちゃんを助けることは知っているので彼よりも後方で下ってくるベビーカーを目で確認した

虹村先輩も「ヤッべ」と走り出すが、次の瞬間には征十郎が赤ちゃんを抱きかかえている

彼がそっちを助けることを知っているので、ベビーカーがトラックにぶつからないようにかなりの速度が出ているそれを掴み、転び引きずられながらなんとかその場を収めた






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