第33章 イエローとパープル
そこで紫原がいつもより歩くのが遅いことに気づく
…もしかして、スピード合わせてくれてる?
『…ありがと』
「えー?
なんの話しー?」
『歩調』
「別にー」
元々帝光中まで遠くない場所で会ったせいか目的地にはすぐに着いて、クラス表の確認を急ぐのだ
来る時間帯が少し早かったせいか人はほぼ居ないに等しく、とても見やすかった
だが、人数が多すぎて見つけにくいと言うのが難点だ
『紫原』
「あー、#NAME1#ちん俺と同じクラスだ」
お前目が良いな!!
じゃないや、まだクラス表までの来てから1分も経ってないんだけども
え、は、分かんの?
真面目に分かってんの?
「ほら、俺らのクラスが書いてあるのここでしょー?」
『う、うん』
「#NAME1#ちんの名前、書いてあるでしょー?」
『うん。書いてあるね』
「赤ちん達の名前、書いてないねー」
『…そっ、か』
じゃあ今年の体育祭は勝てないかもなぁ
ていうか勝てないな、うん
自己完結しながらもどこか悔しくて、少し顔を俯く
でも、まだ決まったわけではないから勝てる可能性が無くは無いよね
「・・・#NAME1#ちん、赤ちんと離れて寂しいの?」
『寂しいって言えば寂しいかもね』
勉強教えてもらえなかったりするし、と呟くと、俺だって教えることくらいできるしーなんて言う紫原
…あたしと紫原ってそこまで頭の良さ変わらないよね
一時期は征十郎と並んでたけど、途中から少し下がったから(ちなみに緑間にも抜かれた)
『…あ』
「どーしたのー?」
『いや、何でもない』
あたしと紫原が一緒ってことは、涼太とも一緒のクラスだと分かる
…おまじないが効いたかどうかは知らないが、そういうことにしておこう