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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第25章 試験前の部活停止





灰崎の退部から数日、もうすぐテストが始まると嫌な考えを振り払いながら体育館へと足を急がせる。隣にはいつも通り紫原が歩いていた

帝光中学校のテスト前の部活動停止期間はテスト実施の4日間と、1週間前を合わせた11日間は部活ができない
今日はそのテスト前に部活ができる最後の1日

着替えて体育館についたあたしはこの後起こる出来事を思い出す。たしか今日の練習は短くなるんじゃなかっただろうか


「名前、考え事かい?」

『う、あ、征十郎!?』

「黒子に対してのような反応とは辛いね」

『ごめん考え事してて…なんか話あった?』

「ああ。黒子の右手首捻挫しているの、分かるかい?」

『んー…そうだね、軽くみたいだけど。テーピングしてた?』

「テーピングを取る所に出くわしてしまってね、今日は見学するように指示しておいた
それと今日の練習についてだ。基礎練習だけにしようと思う」

『うん。いいんじゃない?確定?』

「ああ。虹村先輩には伝えてあるから大丈夫だ」

『…まあ、征十郎が言えば通るわな』


そこから征十郎と今日の練習とこれからの部活動の予定を話してからあたしはマネージャー業の体調管理表の記入の準備を始める


「名前っち!何で部活先に言っちゃうんスかー?」

『…あ』

「忘れてたんスか!?」

『ごめん』


軽く乾いた笑いをしているとさつきが遅れながら体育館へとやって来て先輩の話をしていた

そこからテツヤと会話を始めて何かを思い出す素振りをしているのを見て、あたりのアイス棒もらってからテツヤに惚れたのねと納得をしていると、涼太が耳元で小さい声で話しかけてくる


「…桃っちって青峰っちとできてるんじゃないんスか?」

『ただの幼なじみだよ』

「名前っちと赤司っちは?」

『…頼りない姉としっかりし過ぎてる弟?』

「なんなんスかそれ、幼馴染じゃないんスか」

『付き合い自体は小学校からだよ』


そもそも幼なじみではない気がすると思いながら涼太をコートへと送り出した





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