第23章 赤色と多忙な日
そうしてミーティングが終了し、征十郎に体育館へと連行される
『で、最後は体育館なのね』
「名前も今日は忙しかったみたいだね」
『連れまわしたの誰よ』
彼は笑いながらシュートを放ちボールが掠ることなくリングを潜る
お昼ご飯をまともに食べられてなかったので、購買で買ったサンドイッチを体育館の壁沿いで食べ始めたところ、征十郎を探し歩いていたであろうテツヤと青峰が体育館へとやってきた
「どうしたんだ、2人共」
「どうしたんだ、じゃねーよっ、おまえあちこち行きすぎだろ」
「……赤司君も自主練をするんですね」
「副主将を任されているのに、無様な真似はできないからね。2人共練習に来たんじゃないのか」
『征十郎が朝呼び止めたから、それが気になってきたんでしょ?』
朝練の後、征十郎がテツヤに何かを尋ねようとしていたことは記憶に新しい
あたしの言葉に肯定を示して頷いくテツヤ、隣りにいる青峰はどこか不安そうな顔をしている
「……ああ、そのことか。黄瀬のことだよ」
「おっ」
「昨日、2軍の練習試合に黄瀬と一緒に参加しただろう?どうだった?」
「どう……とは?」
「黄瀬の態度が変わったんじゃないか?少しは軟化しただろう」
征十郎の言葉にテツヤは小さく息を呑んだ。そんな様子を見ながらサンドイッチを食べ進める
「黄瀬、なんかしたのか?勝負は結局してねーんだろ?」
「青峰、その「なんか」についてではないよ。オレが聞いたのは、黄瀬の黒子に対する態度が柔らかくなったのでは、ということだ」
「そりゃねーよ。だって、あの黄瀬だぜ?テツに対してあんなにツンツンしてる奴が何で柔らかくなんだよ」
「どうなんだ黒子」
征十郎の問いにテツヤは頷いて肯定を示す。そこからテツヤは口を開いて喋り始めた