第28章 虹色の救出
「おま、なんでそれを…」
『虹村先輩がその事で主将をやめようとして、征十郎に譲ろうとしているのも知ってます』
「なんでそこまで知ってんだよ…」
『あたしのこの眼を買って体調管理担当にしたのは虹村先輩ですよね』
「そう言えば、そうだったな…」
『あたしの眼を使えば、先輩のお父さんが夏まで大丈夫か調べられると思います』
うっわなんて中2病発言
でも、先輩のためだし良いか
て言うか小説で先輩のお父さん卒業まで大丈夫らしいし
そんなあたしの言葉に意味が分かったのか、バッとこちらに顔を向ける虹村先輩
「お前…」
『頼みます虹村先輩
お父さんに会わせて下さい』
あたしが頭を下げると先輩の表情は見えないが、恐らく今悩み込んでいる顔をしているだろう
1分も経たないうちに虹村先輩から、分かった。と言う声が聞こえて顔を上げる
『ありがとうございます
いつ頃、大丈夫ですか?』
「今日の放課後だ」
『え、で、でも部活が』
「休む」
『え』