第1章 トリップした
「あ、起きた?
大丈夫?自分の名前分かる?」
『 #NAME2# #NAME1#です』
…あれ、あたしこんな声高かったけ?
ていうか、いつもより体が軽い!けどなんか痛い
「良かったぁー
どうしたの?体がボロボロで倒れたのよ?」
『…え?』
自分の手を見て、びっくり小さくなってるんだもん
え、あたし学校行ってからーの黒バス読んで、それで階段から落ちたんだよね
「何歳?家は分かる?」
『…分からない、です』
けど、記憶が全然ない
迷子の迷子の#NAME1#ちゃんだ
「記憶喪失かしらね
私は知ってるから教えるわ
あなたは#NAME2# #NAME1#、7歳で虐待で家出してきてここに来たの」
…な、7歳!?
しかも家出してんのこの年で!?
「良かったら、私の家で暮らさない?
私達、子宝に恵まれなくて…あなたみたいな子供をあんな辛い場所に置いときたくない」
『…で、も』
「大丈夫よ、不自由は何1つさせないわ」
『っ…よろしくお願いします』
頭を下げたその瞬間、身体がズキリと傷んだと共に心もズキリと痛みを感じた
目の前にいる女の人の笑顔にはどこか影があり、それが気になったが口に出すことは出来なかった