第22章 黄色の入部
強豪校だけあって休日でも練習がある帝光中
そんなある日な休憩時間に知らない間に動いていた事実を知った
「黄瀬涼太君?」
「ああ、この間会ってよーさつき知ってんのか?」
「それなら名前ちゃんの方が詳しいよね!」
『まあ…同じクラスだからねって会った!?』
「おー、ボール頭に当てちまってな」
それはつまり涼太がバスケ部に入部したことを意味する
確かに今くらいの時期だったがいつの間に、というか涼太も言えばいいのにと内心すこし不貞腐れる
『それ、顔怪我してたら大変だったんじゃない?相手モデルだし』
「…頭で良かったわ」
『そもそも当てるなよ』
前に虹村先輩にバスケットボールっをぶつけられた経験があるため、あたるとかなり硬くて痛いことを知っている
少し前の記憶を遡らせ、思い出しているところに青峰が急に咳き込み出した
『…寿命?』
「青峰君、死ぬの!?」
『死ぬとか簡単に言っちゃ…え、倒れた!?』
「え、ええ!?」
『さつきドリンク作った!?あ、でもあたしが朝に作ったな…』
ハッとして周りを見るが別にみんな普通に立っているし、倒れてもいない
理由を探すべく、目に集中し青峰の様子をじっと見る
『…青峰』
「な、ん、だ」
『…水分取ってなかったでしょ。さつき、水かけてあげて』
「ダメだよ!体育館に迷惑掛かっちゃう!」
『あーもうプールに突っ込んできな。紫原、青峰運んでくれなーい?』
仕方なく紫原を呼ぶと青峰は掠れた声で抵抗している。だけども無視だ無視して紫原を呼ぶが彼は「重いからやだー」と言って却下された
『虹村先輩、青峰が水分不足です』
「はぁ?休憩時間にもボール触ってるからだろ。水かけとけ」
『同じことさつきに指示してあります』
考えることは同じかと考えながら、力が入ってない青峰にドリンクを飲ませる
そんなことをしながらもうすぐ涼太が1軍に上がってくるのかなあと考えつつ、同じポジションの灰崎のことを見た
その後青峰は何とか復活し、虹村先輩に怒られながらも練習に参加していた