第20章 黄色と緑色の遭遇
「名前っち」
『ん?』
「何かオレ、名前っちと同じクラスになりそうな気がするっス」
『そしたら2年間同じだよ』
「3年生も同じクラスになりそうな気がするっス」
『…そう言われてもな』
「3年生で同じクラスだったら修学旅行一緒に行きたいっス!」
『どれだけ先の話してるんだよ』
「1年後っスか?」
『…そうだね』
「オレ、おまじない頑張るっス!」
どれだけ未来の話をするんだと思ったが、きっと涼太が入部するのも帝光祭が来るのも、3年生になるのもあっと言う間なんだろうと遠くを見つめる
彼らの未来は知っているのに、自分のことが分からないのは変な気分だった
その後、日が暮れる前に涼太と別れ、夜にお礼のメールを彼に送ると夜中までメールが続いたのは別の話である