第25章 ある日の練習風景
テツヤの本領発揮ができたあの試合から少し経ち、普通の練習を始めようとしている時のこと
「…え?
僕まだユニフォームもらえてなかったんですか?」
というテツヤの言葉から始まった
もちろんその瞬間みんなフリーズしたし、あたしも記録と途中で止まった
「あいたっ」
「そうかすまない
黒子には伝えてなかったね」
フリーズが解けた青峰は黒子にチョップをしたのだ
そんなテツヤに征十郎は少し呆れながらも話しを始めた
「この前の交流戦はあえて1年だけで戦うのが目的だったから着れたんだよ」
「テツって何気にいい性格してるよな…
オレらだって入ってそんなスグもらってねーよ」
「とは言え実力は見せることはできたし
結果コーチから何も言われなかった
とりあえず1軍として認められたとは思っていいよ」
青峰に叩かれた場所から煙(湯気?)が出ているテツヤは、その場所を押さえながら少し痛みによる涙目になっていた
そこから練習が始まって、スリーメンで紫原と緑間と組んでいるテツヤは
「…あ」
レイアップシュートをバッチリ外した
「だからと言って下手でもいいと言うわけではないが」
「黒ちん
マジメにやってるー?」
「お前のせいでスリーメンが終わらないのだよ…!!」
メキメキと音を発てながら、息を切らして黒子の頭を握る紫原に、同じく息を切らしている緑間
「ったく
しょーがねーなあいつは」
「オラもう1本ー!!
連続で決めねーと終わんねーぞ!!」
そんな感じで、テツヤの1軍加入により前よりも会話が増えた帝光バスケ部1軍の風景に、思わず笑顔がこぼれる
ずっと、この時で居られたらいいのにな