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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《1》

第20章 黄色と緑色の遭遇





春休みに入って初めて部活が無い日、家にいるのも何だったので誰かと出会うことが恒例化しているショッピングモールに来ていた

もちろん、春休みだから当たり前のように同学年の子や部活の先輩だったりに会うわけで、すれ違う際にあいさつするくらいだったが、意外な人物に出くわしてしまう


「…苗字か」

『苗字です』

「何をしているのだよ」

『買い物』


緑間の私服はずいぶんと大人っぽいなと休日のパパのような服装をしている彼を見ながら、感想を口には出さないように口を開く


『緑間は?』

「ラッキーアイテムを買いに来たのだよ」

『…ちなみにラッキーアイテムは?』

「つけまつげ、なのだよ」

『つけま…何それ?』

「まつげにつける『それは知ってるよ』」


緑間まつげ長いし必要なくないか?と思ったが彼がラッキーアイテムのためならなんでも集めるのを知っている


「つけまつげがどこにあるか分からず、迷ってしまったのだよ」

『えー、今時100均にも売ってるよ。あたしが買ってこようか?』

「…良いのか?」

『だって緑間みたいな男がつけまつげ買う姿考えたら…笑っちゃうよ』

「ラッキーアイテムのためだ。笑われても構わん」


すごい信念だと改めて感心しながら2人で100均に行き、ボリュームやキュートなど様々なタイプがあったがなんでもいいかと、売っていたつけまつげを緑間に渡す

買うときに店員から謎の視線を送られたが、それは内緒にしておこう


「助かった。礼を言うのだよ」

『礼には及ばないのだよ』

「…買ってきてくれた礼だ。何か欲しいものはあるか?」

『えー…特にないから良いよ』

「借りは作らない主義なのだよ」

『じゃあ今回だけその主義やめてよ』

「これだけは譲らない」

『えー…』


何かあるかなぁと少し考えてみるが、たったワンコインだし特にほしいものも何も思い付かないため眉間にしわを寄せる


『特にない』

「なぜだ」

『後日考える。ちゃんとなんかしてもらうから、それでいい?』


緑間は無いなら仕方ないといった顔をした。納得してもらえたようで良かったと安心する


『貸しの内容、考えとくから』

「わかったまた明日」

『じゃね』






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