第6章 鬼ごっこッス!
あんなこんながあって数日が経った
いや数日と言っても疲労度は半端なくて実際疲れがとれてないのだが、まあ良いだろう。スルースルー
「はーい、じゃ、今から新入生歓迎会兼、鬼ごっこを始めまーす!」
体育館のステージの上でにこやかに話しをする先輩は恐らく生徒会である。が、疑問を率直に言わせてもらおう
…なんで、なんでよりによって鬼ごっこ!?
他にも何かあるでしょ!
かくれんぼとかドッチボールとか(それもどうかと思うが)
中学の歓迎会が鬼ごっこで良いのか…と溜め息を吐いて視線をあげると、ふいにカラフルな髪が目に入った
『…あ』
あんなところに紫原と黄瀬が…青峰と緑間も見つけちゃったし
やっぱあの髪色に背の高さは目立つような
中学1年生レベルどころじゃないよね
征十郎なんかあたしと背の高さ1cmしか変わんないのに
「今から配るリボンを胸元に付けてください
逃げてる人の証でーす
捕まったらリボンを鬼の人に渡して下さい」
リボンは手で直接渡されて確認してみるとリボン色は黄色だったが、周りの人は赤や青、緑と色とりどりだった
…面倒だな
あたし体力ないし、面倒だからさっさと捕まった方が良いのかもな
「今回も、逃げ切った人には学食無料券と他にも色々な券をプレゼントしまーす」
これは本気で逃げなきゃ…逃げ切らなきゃダメだわ
学食無料券とか欲しすぎる
と言うか「今回も」ってことは、毎年やってるのか鬼ごっこは
え、ここ中学だよね?
少々不安になりつつも逃げる準備をして、司会の合図と共に走り出した