第3章 帝光に行かないか?
彼と仲良くなった結果、一緒に登校したり、家に遊びに行ったり、クラブにお手伝いも行くようになる
公式戦ではお手伝い出来ないが、練習試合やただの練習の日などに手伝いまでに仲良くなった
部活ではなくクラブ活動のため、練習日が限られておりそんなに忙しいわけでもなく、負担にはならない
そんな日々が過ぎ去り本日、4年生になって初めての何校か合同の交流試合であった
『征十郎ー!おつかれー』
「ああ、#NAME1#。お疲れ様」
『征十郎のお母さん来てるよ』
「おや、来ているのか」
『うん。差し入れ持ってきてくれた』
「手を振っているね」
『振り返してあげなよ』
彼はまるで馬に乗る王子のようにヒラヒラと手を振った。すると彼のお母さんは嬉しそうに手を振っていた
そんな風に会話をしていると、バタバタと人が寄ってきた。征十郎のクラブの人達である
「#NAME1#!来てたのか!」
「来てるなら言えよ!熱い視線送ってやったのによー!」
「赤司も独り占めしてんじゃねーよ、差し入れは?」
『#NAME1#特製のレモンの蜂蜜漬けと赤司母から特製のゼリーです』
「待ってました!」
「今年度もお願いします!!」
「ありがとうございます!!」
レモンの蜂蜜漬けは疲れに良く、ゼリーは疲れてても食べやすい
甘い酸っぱいの対があるため同時に食べると甘すぎる酸っぱすぎるどちらかがそうなってしまうため注意が必要だ
毎回毎回持ってくるのは、いつからか恒例になっていた。試合の前になると、誰かが席にレモンを置いていくのである
驚いたが多分バスケ関連の人だろうと思い作っており、これで実は毒が入っていたらどうしようである。まあ一番最初に味見するのはあたしだから問題ない
「めっちゃ美味い…」
「どっちを先に食べるか…この後の試合後にレモン…あー!!」
元気が良いな。と思いながら「じゃあ」と声をかけてその場から去っていく
また試合が終わったら来ようと思い、ついでに「またあとで」とも付け加えておいた