第20章 彼の誕生日
あのあと、最後までさつきに質問攻めだったあたしは部活が終わった瞬間に灰崎のところへ逃げ出した
『灰崎!』
「ああ?
なんだよ、相手はしてやんねーからな」
『いや別にそんな話ししに来たわけではないよ』
原作では怖いシーンが多かったためにほぼ今年1年、関わらなかったのだがまさかの(この時期は)良い奴だった!
と言うより、虹村先輩が灰崎をシメているところで呼ばれて話すようになっただけなのだが
『はははは灰崎!
部室まで一緒に行こう!ね!』
「・・・別に良いけどよ
テメーどうしたんだ?」
『良いから早く!
虹村先輩直伝の三角絞めかけるよ!』
「おい#NAME2#、それ中学生以下禁止だからほどほどにな
・・・まあどうなろうと知らねえけど」
虹村先輩、最後の言葉聞こえてるからねー
ボソッと言ってたけど聞こえてるからね!
「ほら、行くんだったらちんたらしてねえで行くぞチビ」
『チ…!?』
「ほら行くぞ」
灰崎はそう言ってあたしの首根っこを掴み進み出す
あたしは猫じゃないんだけども、今は仕方ないか
・・・仕方ないないよ!
あたし猫は確かに好きだけど黒バス世界では犬が多いもん!(黄瀬も含む)
『せ、せめて首輪の方が良いかも…』
「…#NAME2#」
『はい?』
「テメー、Mなのか?」
『断じて違います』
「首輪っつーのは?」
『犬の話し!』
いやいやいやいや、なんであたしが首輪着けなきゃいけないんだよ
ていうか首輪ってだけでそうなんだよ
最終的にあたしは首根っこを掴まれたまま部室に行き、征十郎への誕生日プレゼントを取りに行ったのだ