第17章 赤色の欠席
帝光中まで行き1軍用体育館の中へ入るととやはり征十郎は居なかった
何か会議しているのか輪になって先輩達が話し合いしており、あたしの姿に気が付くと虹村先輩に手招きをされる
「苗字」
『虹村先輩、何でしょうか』
「お前赤司の見舞い行ってこい」
『ええ…お断りします』
「理由は4つある」
『無視しないで下さいよ…決定事項なんですか?』
「赤司と幼なじみだから、マネージャーだから、赤司の家を知っている。あと、行ってもテンパらなそうだから」
『…最初の3つは分かりますけど、最後のテンパらなそうって何なんですか?』
「そりゃ行って家にびっくりしなさそうだからだろ」
『それなら緑間だってかあるじゃないですか!それなりに育ちの良い緑間が!』
「緑間が行ったってあいつ看病、つか料理できねぇだろ」
『…確かに』
「聞こえているのだよ!」
緑間「ごめん」と心の中で謝りながら、それを言ってしまうと彼の家にびっくりしない人が居なくなってしまうことに気が付く
そもそも部員が熱を出したらお見舞いに行く文化なのだろうか?と疑問に思ったが征十郎だから特別待遇なのかもしれないと納得し疑問を吹っ飛ばした
『…とりあえず行けば良いんですね?』
「おう、部活の中間辺りになってから頼むわ。じゃねぇとオレが赤司に怒られっから」
『じゃあそれくらいに早退します』
「おう頼むわ」
「名前さん、今日は赤司くんお休みなんですか?」
『うん。朝メール来たよ。風邪ひいたらしい』
「最近気温の落差が激しいですもんね」
テツヤの言葉に肯定を示して体調管理表の記録ノートを開く
昨日までは元気そうだったのに何かあったんだろうかと、お見舞い持ってこうかなーっと悩んでしまったので、テツヤに品は何が良いかを聞いてみることにした