第19章 冬ですね
キーンコーンカーンコーン…
『…む』
チャイムの音で目が覚めて時間を確認する
・・・だいたい15分寝たのかな
「#NAME1#」
『せーじゅーろー』
「よく寝ていたね」
『・・・あれ、何で征十郎は数学しまってるの?』
「終わったからに決まってるじゃないか」
『・・・え』
ちょっと待てよ、おい
数学の先生って確か寝ているとめっちゃ成績を下げる先生だよね
「ああ、ちなみに先生は主任だからか会議らしくてね
1時間自習だったよ」
『よ、良かった…』
これで成績下がってたら起こしてくれなかった征十郎のせいにしてだろう
起きた状態から机に突っ伏す
体制を変えると肩に何かが掛かっていることが分かった
『せせせせ征十郎!』
「なんだい」
『上着着てないと寒いでしょ!?
なのにどうしてあたしに貸してるんの!?』
「風邪をひかれたら大変だからね」
『いや征十郎の方が風邪ひかれたら大変だよね
副主将だし』
はい。と征十郎に真っ白なブレザーを返す
そうするとありがとう。とお礼を返す征十郎
・・・いやお礼言う筈なのあたしじゃない?
さすがに冬になってきたから寒いな
冬と言えばもうすぐ征十郎の誕生日だな
なんだかんだでプレゼントもらってるから今年もあげようかな
ふと気づいたことから征十郎の方をじっと見る
『あれ、征十郎なんで帰る準備してんの?
早退?』
「#NAME1#、今日は5時間だけだよ
だから数学の時間に先生が居なかったんじゃないか」
『・・・あ』