第18章 将棋をしましょう
『征十郎』
「#NAME1#か、買い出しは終わったのかい?」
『虹村先輩、征十郎借りてきますね』
「は、別にいいけどよ
何話すんだ?」
『・・・安心して下さい保健室に連れていくだけです
行くよ征十郎』
「俺は特に悪いところは無いんだが」
『嘘吐きは泥棒の始まりだよー』
「・・・仕方ないね」
そう呟いて虹村先輩に失礼しますと言い、あたしの隣りに並んで歩き出す征十郎
いや、仕方ないねじゃないだろう
手首を痛めてて過酷な練習続けたら大変なことになるわ
バスケができなくなったらどうするんだよ
『はぁ…』
「#NAME1#、急にどうしたんだい?」
体育館の外に出たからか、疑問を率直に聞いてくる征十郎
『手首、怪我してるでしょ』
「…なんのことだい?」
『嘘吐いてもバレるって
なんか征十郎の怪我してる部分がたまに光って見えて…光って見える!?』
「急にどうしたんだ」
ちょっと待てよ、おいおいおい!
あたし今、怪我してる部分がたまにだけど光って見える。って言ったよね!
封印されし右目開眼じゃないんだから、ちょ、真面目にどうしよぉぉぉぉぉ!
「#NAME1#?」
『あ、ごめん征十郎
かなり取り乱してたでしょ』
「そのようだね」
実は新入生歓迎会の鬼ごっこ以来、髪と目が少しずつ茶色く変化しているのだ
別に染めたりカラコンをつけているわけでらないんだが、今はウーロン茶とかそこら辺の色だ(1番分かりやすい例えがこれ)
『あーもう
とりあえず征十郎は手首怪我してる』
「バレたか」
『副主将が怪我して無理しちゃダメでしょ』
「…その通りだね」